「叱らない子育て」を選びたくなる理由
今回は、
「子どもはのびのび育てていきたいというのもあり、叱ることへの抵抗感があります」
「強く言うと、子ども心を傷つけそうで、それも心配です」
「叱らないですむなら、その方がいいと思うのですが……?」
ともやもや……。そんな迷う心にお答えしていきます。
叱らない子育てを選びたくなる心理
こちらの記事『『【叱らない子育て】気になるけど子供の将来も心配…しつけとしてどうなの?』の中で、叱らない子育ての中には、
- 正しいやり方
- 間違ったやり方
があるとお伝えしました。
この記事で取り扱っていくのは、後者。「叱らない子育て」の言葉だけを取って、ただ叱らないタイプの「叱らない子育て」をしてしまうパターンの方です。
良くないパターンにも関わらず、ただただ叱らないという方を選んでしまうのには、次のようなママの心理が関係しています。
- 叱ってしまうのは、のびのび子育てに反しているのではないか
- 叱らなくても、きちんと説明すれば大丈夫だ
- 叱らなくても、いずれ分かってくれるはずだ
- 叱ると子ども心を傷つけてしまいそうで怖い
- 何が傷つけ、何が傷つけないのかがあいまい、だから変に叱らない方がいい
こうやって、自分の中で、叱らない方がいいという理由を探し、それを肯定していくことで、叱らない子育てが定着していってしまいます。
正しい「叱らない子育て」と間違った「叱らない子育て」の決定的な違い
しかし、このパターンに踏み込んでしまうと、ほぼ間違いなく数年後、いえ、数か月後には、しつけの落とし穴にはまってしまいます。ただ、始める段階では、そのリスクに関しては見えないことが多く、「叱らない子育て」という響きの良さだけに目が行き、「ならば叱らずに行こう」と安易にスタートさせてしまうのです。
正しい「叱らない子育て」と間違った「叱らない子育て」の大きな違いは、目の前の問題に働きかけられているかどうか。
ただただ叱らないだけのやり方では、注意すべきポイントを大目に見て見逃したり、目の前にある問題に目をつむったり、悩みを先延ばしにしているため、いずれ矛盾が出てきてしまいます。
「いつか学んでくれる」という思い、あると思います。でも教えてあげなければ、残念ながら学ぶ機会ってこないんですよね。
私は叱らない子育て推奨派なので、その分、文字通りのただ叱らない子育ての怖さも十分に知っています。
なんとなく叱らないでいって、そのままうまい具合にいくはずがないんです。
結果的に、
「子供が手に負えなくなってきた」
「まったく言うことを聞かない」
と苦しむことになってしまいます。私のところに相談に来られる方で、このパターンの方はとても多いです。
そして子どもたちも小学校に上がって以降、
- うまくなじめない
- 協調できない
- がまんができない
などで子ども自身が困ってしまい、それで相談される方もいらっしゃいます。親子ともども、後々になってストレスをためないためにも、安易に踏み込まないように気をつけてほしいと思っています。
ということで、「叱らない子育て、取り入れる場合はしっかり学んでから」を強くおすすめします。